看護師の歴史
看護師の歴史を見てみた時、そもそも子どもが大きく成長していくためには、必ず誰かのケアを必要としているという意味では、人間という生物が誕生以来、母親は子どもにとって常に看護師であると言えるかもしれません。
この、母親の養育という意味でもあるNursing(ナーシング)という単語は、看護師の英語でもあるNurseの起源となっているもので、そういう言った点からいても、母親は看護の始まりだったともいえます。
そして、この看護をするという行為は自分の子どもだけにとどまらず、肉親の間へと広がり、さらにそれは他人の世話をするということへまで広がるようになりました。
そして、キリスト教や仏教の慈善事業といった宗教観に支えられ、看護という仕事は発展していくようになります。
この宗教的な動機で他人を介護したりケアしたりするという看護は、中世を通して行なわれ、19世紀の半ばまで続くというかなり長期間にわたるものとなりました。
そしてそのような中で登場したのが、かの有名な、フローレス・ナイチンゲールです。
フローレス・ナイチンゲール(1820~1910)は近代看護を確立する基礎を築いた女性といわれ、彼女の存在なしに看護を語ることはできない存在となっています。
それまでなんとなく行われていた看護が「看護師」という仕事として位置づけられるようになったのも、彼女の成果です。
ナイチンゲールを最も有名にしたのは、1854年から始まったクリミア戦争において、負傷兵の看護にあたったことです。
それまでは衛生状態も悪く、負傷兵の扱いも悲惨なものとなっていましたが、ナイチンゲールの看護と、ナイチンゲールの提案を受け入れたことによる看護環境の改善によって負傷兵の死亡率が大幅に減ったこと等から、看護の仕事の必要性が大いに叫ばれるようになり、そのことも受けてナイチンゲールは看護師の教育訓練から始まって、近代的な看護システムを確立させました。
医療の世界には看護師が必要であり、重要な役割を担っているのです。看護師の大きな力